空を知らない君に贈る唄
その光景は、澄華の胸の奥に⾃然と湧き上がる感情を、
静かに震わせた。
(……⾃由って、こういうこと――なんだろうな)
もし、あの⿃たちのように、空を⾃由に⾶び回れたら――
澄華は淡く想像する。
⾜に絡みつく重装備なんてない軽やかな⾝体で、どこまでも
⽻ばたけたら――
どれほど気持ちがいいだろう。
そんなことを考えていると、ふと肩越しで柔らかな声がした。
「――ねぇ、澄華。」
振り向くと、1メートルほど離れた位置に⽴った怜奈が、
優しい眼差しで微笑んでいた。