刹那


「きれい…かわいい花びら…」
風が吹いて桜が舞う。

と、桜の木の下にいたあたしの
足に転がってきた
バスケットボールがあたった。


「ボール?誰かな?」

あたしはボールを拾った。

「あ、あの、ごめんなさい。
それ僕のボール。」

体育館の扉には男子が立っていた。
彼を見た瞬間、あたしは
心がドキッとした。

あたしはボールをその男子に渡した。

「拾ってくれてありがう。」
彼は笑顔でそぅ言った。
その笑顔はとても優しかった。

一瞬

一瞬、時が止まったような
そんな感じがした。


これが蓮
あなたとの出逢いだった。
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