世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
「たくさん努力して今の立場を手に入れたんじゃないんですか? だったらすぐ『捨てる』なんて言わないでください。私、あなたのそういう切り捨て癖は好きじゃないですよ」

「俺にとって最も大切なものを重視しているだけだ」

「合理主義もほどほどにしてください」

 たくましい腕に抱き締められたまま顔を上げ、軽く背伸びをしてキスを贈る。

「どんな状況でも、すべてを手にするのが霧島蓮司でしょう?」

 煽るように言うと、形のいい唇が笑みの形に緩んだ。

「相変わらず、俺をその気にさせるのがうまい」

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