世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 高級感のある重々しい扉が開くと、そこには日常とはかけ離れた贅の極致が広がっていた。

 案内されたのは店の最も奥に位置する、窓に面したペア・エグゼクティブ・シート。

 ふたりのためだけに用意されたその席は、まるで夜空に浮いているかのような錯覚を抱かせた。

 足もとから天井まで続く巨大なクリスタルガラスの向こうには、東京タワーを中心に、光の海と化した大都会の絶景がどこまでも続いている。

 けれど、何よりも贅沢なのは、向かい合わせではなく隣同士に座れるよう設えられていることだ。

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