世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 エスコートされた経験がないのか、と不意に気づく。

 自分が特別扱いされて当然だと思っていそうなのに。

 思えば彼女は先日の――ベッドの上での反応もあまりに初心だった。

 奔放な生活を送っていたのだろうだとまではいわないが、ちやほやされてきた人生ではあるはずだ。関係のある男もひとりやふたりではないと思っていた。

 内面はともかく、彼女は取り巻く空気も含めて俺の目に好もしく映る。特に俺に対して不満をぶつけてくる時の、生き生きとした強い眼差しは嫌いではない。

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