世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
「や……やめないで、ください……」

 あの日そうだったようにまた引いてしまうのではと感じて、蓮司さんの服の裾を震える手で掴む。

「恥ずかしいのに……蓮司さんに触られると……変な感じがして……。ご、ごめんなさい。自分でもわからないんです……」

 私を見つめていた蓮司さんの目がすっと細くなった。

 これは彼の癖だ。どういう感情の時にそうなるのかわかるほど、彼を知っているわけではないけれど。

「どうされるのがいいんだ。言ってみろ」

「ん、あっ」

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