世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 いつの間にか手が震えていた。この先の言葉を口にすることが、どれほど自分の人生にとって大きなことがわかっていたから。

「私は蓮司さんが好きです。だから、私をどうでもいい人間だと思っていてほしくありません。あなたの特別でいたい。買われた妻以上の存在になりたい……」

 ゆっくりと蓮司さんの目が大きく見開かれていく。

 信じられないものを見る目だった。私が言った言葉への理解が追いついていないようにも見える。

「本気で言っているのか?」

「私の一生に一度の告白を冗談にするつもりなんですか?」
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