世界一嫌いな男に妻として買われたら、容赦ない溺愛で堕とされました
 私の好みは両親の好みではなかったからだ。海外の輸入雑貨などをかわいいと思っているのだけれど、『九条家の娘たるもの、私物にも気を使え』などと言われてしまった。

 色味が華やかだったり、異国情緒の空気を漂わせたり、両親が『チャラついている』と判断するようなものは、手に入れたとしても全部捨てられた。

 でもこれからはそんな心配をする必要がない。なぜなら彼は、好きにしろと言ったのだから。

 小さな感動を覚えていると、不意に彼が身じろぎをした。

「……荷物は本当にこれだけなのか?」

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