前世の婚約者は王太子殿下でした
「最近、よく夢の話をするよね」
ジェシカの言うとおり、レーナはここ最近ぐっすり眠れていないせいか、夢を見ることが多くなった。
今朝は王宮内での出来事だったけれど、まったく知らない場所が出てくることもある。
登場する人物も風景も屋敷もこの国とは丸きり違っていて、とても不思議な夢だ。なぜか懐かしい感じもある。
しかし、おかしなことを言うと思われたくなくて、レーナは誰にもそれを話せていない。
「今日は洗濯を早く片付けて、お昼には調理場に行かなきゃ」
「そっか。レーナと一緒に働けるんだね」
「オディル様に叱られないようにしないとね」
使用人たちの仕事を采配して束ねている使用人頭がいる。オディルという名の四十代の女性だ。
レーナは使用人の中でも、主に洗濯や衣装のほころびを直す係りなのだけれど、ほかの部署で手が足りないときは応援に回ることになっている。
昨日仕事を終えるころ、レーナはオディルから、明日は手が足りないから調理場を手伝うようにと指示を受けた。
調理場はあわただしい場所だが、気心の知れたジェシカと顔見知りの使用人仲間であるマリーザがいるので、緊張しないで働ける。
顔を洗って身だしなみを整えたレーナとジェシカはそれぞれの持ち場へ向かった。
自然災害が少なく、豊かな土壌に恵まれた国であるエテルノ王国は平和だ。
空は果てしなく青く、薄い雲がおだやかにゆったりと流れていく。
ジェシカの言うとおり、レーナはここ最近ぐっすり眠れていないせいか、夢を見ることが多くなった。
今朝は王宮内での出来事だったけれど、まったく知らない場所が出てくることもある。
登場する人物も風景も屋敷もこの国とは丸きり違っていて、とても不思議な夢だ。なぜか懐かしい感じもある。
しかし、おかしなことを言うと思われたくなくて、レーナは誰にもそれを話せていない。
「今日は洗濯を早く片付けて、お昼には調理場に行かなきゃ」
「そっか。レーナと一緒に働けるんだね」
「オディル様に叱られないようにしないとね」
使用人たちの仕事を采配して束ねている使用人頭がいる。オディルという名の四十代の女性だ。
レーナは使用人の中でも、主に洗濯や衣装のほころびを直す係りなのだけれど、ほかの部署で手が足りないときは応援に回ることになっている。
昨日仕事を終えるころ、レーナはオディルから、明日は手が足りないから調理場を手伝うようにと指示を受けた。
調理場はあわただしい場所だが、気心の知れたジェシカと顔見知りの使用人仲間であるマリーザがいるので、緊張しないで働ける。
顔を洗って身だしなみを整えたレーナとジェシカはそれぞれの持ち場へ向かった。
自然災害が少なく、豊かな土壌に恵まれた国であるエテルノ王国は平和だ。
空は果てしなく青く、薄い雲がおだやかにゆったりと流れていく。