オルゴールが鳴る夜、何度でもきみの元へ
11話:翼の家族
ゆっくりと起き上がり、ひくりと震える喉を抑える。
現実へ戻っても、ポロポロと溢れ続ける涙は、止まるどころか、次から次へと流れ続けていた。
「どうしよう。どうしたら良かったの……」
答えの分からない問いが、頭の中をぐるぐると回る。
苦しくて、胸が引き裂かれそうで、じっとしていられない。
半ば衝動のまま、私は立ち上がって絵日記を手に取った。
乱暴にページをめくる。
ぱら、ぱら、と紙の擦れる音だけが部屋に響き、私はぎゅっと唇を噛み締めた。
どのページを開いても、そこにいる翼は明るい。
太陽のようだった翼は、心を閉ざしていた私に笑いかけてくれて、私の居場所を作ってくれた。
それなのに——。
「私、最低だ」
なにひとつ、気づけなかった。
絵日記の絵が滲み、絵に描いた翼の笑顔が、ぼんやりと霞んでいく。
劣化して、色が淡くなったような変化に、一瞬驚いたけれど、涙の滲みがそうさせるのだと、私は目を擦った。
もう一度ページを見つめれば、そこには変わらず笑う翼がいる。
けれどその輪郭が、描いたときよりも確実に薄くなっていることに、私はまだ気づいてなかった。
現実へ戻っても、ポロポロと溢れ続ける涙は、止まるどころか、次から次へと流れ続けていた。
「どうしよう。どうしたら良かったの……」
答えの分からない問いが、頭の中をぐるぐると回る。
苦しくて、胸が引き裂かれそうで、じっとしていられない。
半ば衝動のまま、私は立ち上がって絵日記を手に取った。
乱暴にページをめくる。
ぱら、ぱら、と紙の擦れる音だけが部屋に響き、私はぎゅっと唇を噛み締めた。
どのページを開いても、そこにいる翼は明るい。
太陽のようだった翼は、心を閉ざしていた私に笑いかけてくれて、私の居場所を作ってくれた。
それなのに——。
「私、最低だ」
なにひとつ、気づけなかった。
絵日記の絵が滲み、絵に描いた翼の笑顔が、ぼんやりと霞んでいく。
劣化して、色が淡くなったような変化に、一瞬驚いたけれど、涙の滲みがそうさせるのだと、私は目を擦った。
もう一度ページを見つめれば、そこには変わらず笑う翼がいる。
けれどその輪郭が、描いたときよりも確実に薄くなっていることに、私はまだ気づいてなかった。