はじめまして、生徒会の愛され担当の自分。

5.気遣い〜理玖SIDE〜


 「ていうか何で自分の部屋じゃなくて寝室で寝てるんだろう。変なの」

少し遅れて寝室に入ってきた律が呟いた。

「それはな、」

「え!?あ、理玖くんか。起きてたんだね」

「まぁな。それで寝室の件だが、俺が頼んだ。」

「え?何で?」

「お前らの変化に少しでも早く気付けるように、だ」

「え?そうなの?」

「ああ、だから寝てる間くらい安心してゆっくり寝ろ。」

「そっか、ありがとう」

「いや、別に俺がそうしたかっただけだ」

「ふふ、おやすみ」

「ああ、おやすみ」

 少したつと恐らく律のであろう規則正しい寝息が聞こえてきた。安心して寝れているからだろうか。律は溜め込む癖がある。少しくらい人に頼ってほしいものだ。

 去年のこと。俺たちが2年生だったころ、律が溜め込みすぎて倒れた。夜も遅くまで残って、俺たちの次の日の仕事を減らしたり、昇降口を掃除したりしていたからだ。律は人のためなら自分を犠牲にできてしまう。そんな律のことを誇りにも思うが、自分を大切にしてほしいとも思う。もちろん自分を大切にしてほしいという気持ちの方が大きい。寝ている間も、きっと人のためを思って何かをしようと考えているんだろう。だからこそ寝ている間だけでも自分を大切に、自分を第一にしてゆっくりと休んでほしい。そんな思いから自室で寝るのではなく全員で寝たい、と頼んだ。



 その日の夜中。律が咳き込んでいた。溜め込んでいたときの夜もしていたような咳。またストレスを溜めていないといいのだが。

 


 
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こんにちは!雨宮のんです! 突然ですが大切な人に気持ちを伝えれていますか?この話は大切な人に素直な気持ちを伝えてほしいな、と思って書きました! ぜひ読んでみてください!

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