春の日



 映画が終わって、2人はエスカレーターを降ってショッピングモールのフードコートに行った。

 フードコートには沢山テーブルが並んでいて、ファーストフードショップやドーナツショップや中華のラーメン屋など様々な店があって、乃々は碧とはぐれて迷いそうになった。

 
「こっちだよ。」


 袖を掴まれて、乃々はソフトクリームショップに着いた。

 ソフトクリームショップはエスカレーターの脇にあり、階下のエスカレーターに沿って細いカウンターのテーブルと背の高い椅子が並んでいた。

 青と白の縞々の庇の店で、乃々と碧はチョコとバニラのミックスのソフトクリームを選んだ。

 乃々が椅子に上がる時、うまく上がれなかったので、碧がソフトクリームを持ってくれた。


「こんなもんかな。映画は」

 
 テーブル頬杖をついてソフトクリームを舐めながら、碧が言った。


「乃々、どれが楽しかった?」

「スーパーマンがビルから飛んでいくとこ」

「後は?」

「スーパーマンが駅から飛んで行くとこ」

「ふーん。飛ぶのが好きなんだね。」


 碧は、テーブルにあったペーパーを、乃々に数枚渡した。


「今日は楽しかったね。」


 碧が言った。


「この後雑貨とか見たい?。母さんが、女の子は見たがるって言うんだ。」

「ううん。」

「ソフトクリームもまあまあ美味しかったし。今日は行幸。」


 それから、


「乃々、僕と来た事友達に言いなよね。」


 と言ってその後すぐ、


「デートじゃないからね。ただのお友達。そう言われてどう?」


 と聞いた。


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