桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
第12話 日常の裏側
敦兄に促され、私は白鳥さんの高級車の後部座席に座った。
運転席には、優しそうな初老の男性。
さっき白鳥さんが「田中」と呼んでいた。
私を挟んで敦兄と白鳥さんが座っている。
なぜか、私が真ん中に押し込まれている。
……あっちゃん、絶対私のこと壁にしてるでしょ。
そんなことを思っていると、白鳥さんが優雅に口を開いた。
「ところで、妹君のことは何とお呼びすればよろしくて?」
答えようと口を開きかけると、
反対側から敦兄の声が飛んできた。
「りあたんだ」
「え」
思考が一瞬止まる。
白鳥さんはぱっと顔を輝かせた。
「まぁ! りあたんさん、可愛らしいお名前ですわね」
「あの、“たん”はいりません。“たん”は」
冷静に訂正する。
……もちろん、白鳥さんはまったく聞いていない。
「わたくしのことは……そうね。お姉様とお呼びいただいてよろしくてよ。未来の義姉妹ですもの」
そう言って、ちらりと敦兄を見る。
敦兄は即座に顔をしかめた。
「俺、結婚とか向いてねーから! つーか、お前と夫婦とか絶対いや」
その言葉に、白鳥さんがはっとした顔になる。
私は慌てて口を挟んだ。
「ちょっとあっちゃん! 今のは言い過ぎ――」
でも。
白鳥さんは次の瞬間、頬をほんのり赤らめた。
「自分の意見をしっかりお持ちでいらっしゃるなんて……さすが敦さま」
うっとりした声で続ける。
「素敵ですわ」
「……」
私は黙り込む。
……だめだ、こりゃ。
運転席には、優しそうな初老の男性。
さっき白鳥さんが「田中」と呼んでいた。
私を挟んで敦兄と白鳥さんが座っている。
なぜか、私が真ん中に押し込まれている。
……あっちゃん、絶対私のこと壁にしてるでしょ。
そんなことを思っていると、白鳥さんが優雅に口を開いた。
「ところで、妹君のことは何とお呼びすればよろしくて?」
答えようと口を開きかけると、
反対側から敦兄の声が飛んできた。
「りあたんだ」
「え」
思考が一瞬止まる。
白鳥さんはぱっと顔を輝かせた。
「まぁ! りあたんさん、可愛らしいお名前ですわね」
「あの、“たん”はいりません。“たん”は」
冷静に訂正する。
……もちろん、白鳥さんはまったく聞いていない。
「わたくしのことは……そうね。お姉様とお呼びいただいてよろしくてよ。未来の義姉妹ですもの」
そう言って、ちらりと敦兄を見る。
敦兄は即座に顔をしかめた。
「俺、結婚とか向いてねーから! つーか、お前と夫婦とか絶対いや」
その言葉に、白鳥さんがはっとした顔になる。
私は慌てて口を挟んだ。
「ちょっとあっちゃん! 今のは言い過ぎ――」
でも。
白鳥さんは次の瞬間、頬をほんのり赤らめた。
「自分の意見をしっかりお持ちでいらっしゃるなんて……さすが敦さま」
うっとりした声で続ける。
「素敵ですわ」
「……」
私は黙り込む。
……だめだ、こりゃ。