桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
第16話 静かな火種
「……なにしてんの」
颯太は、無表情のままこちらを見ていた。
隼人も何も言わない。
「えーと、これは……」
言葉が続かない。
やましいことなんてないのに、なぜか言い訳みたいな言葉ばかり浮かぶ。
慌てて、隼人の上から立ち上がった。
その拍子に、膝が隼人のお腹に当たる。
「いてっ」
小さく声が聞こえた。
「あっ、ごめん!」
振り返ると、隼人もゆっくり体を起こしている。
「……足、滑らせた」
隼人からの短い説明。
颯太はしばらく黙っていたが、
「……ふーん」
とだけ返した。
玄関から上がる音がして、
足音がまっすぐこちらへ近づいてくる。
「ちょっと! 真っ暗だよ?」
颯太は構わず、私と隼人の間をすり抜けていく。
「……ブレーカーだろ」
それだけ言って、奥へ向かった。
すれ違いざま、一瞬だけ足が止まる。
「……バカヤロウ」
私にだけ聞こえるくらいの、小さな声。
一瞬、息が詰まる。
……なんだか、いつもと違う気がした。
颯太はそれ以上何も言わず、階段へ向かった。
足音が二階へ遠ざかっていく。
颯太は、無表情のままこちらを見ていた。
隼人も何も言わない。
「えーと、これは……」
言葉が続かない。
やましいことなんてないのに、なぜか言い訳みたいな言葉ばかり浮かぶ。
慌てて、隼人の上から立ち上がった。
その拍子に、膝が隼人のお腹に当たる。
「いてっ」
小さく声が聞こえた。
「あっ、ごめん!」
振り返ると、隼人もゆっくり体を起こしている。
「……足、滑らせた」
隼人からの短い説明。
颯太はしばらく黙っていたが、
「……ふーん」
とだけ返した。
玄関から上がる音がして、
足音がまっすぐこちらへ近づいてくる。
「ちょっと! 真っ暗だよ?」
颯太は構わず、私と隼人の間をすり抜けていく。
「……ブレーカーだろ」
それだけ言って、奥へ向かった。
すれ違いざま、一瞬だけ足が止まる。
「……バカヤロウ」
私にだけ聞こえるくらいの、小さな声。
一瞬、息が詰まる。
……なんだか、いつもと違う気がした。
颯太はそれ以上何も言わず、階段へ向かった。
足音が二階へ遠ざかっていく。