夕焼けの空に、君を想う。
空も、雲も、全部がオレンジに染まっている。
まるで、私たちを歓迎しているかのように、美しくて、綺麗だった。
風が、少しだけ吹いた。

「…わあ。」
桜陽が声を漏らす。
その表情は、今までで一番綺麗だった。
「すごい…」
「うん。」
「こんな風に、見えるんだ。」
ゆっくりと、一歩前に出る。
光が、彼に触れる。
優しく、でも確かに。
「…あったかい。」
私は何も言わずに、隣に立つ。
「…叶ったね。」
静かに私はそう言った。
「うん。」
桜陽は、笑った。
その顔は、夕日の光に照らされて。
とても、美しかった。
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