来年も、君と桜を。
放課後。

一人で帰るふりをして、少しだけ遠回りする。

向かったのは——病院。


白い廊下。

消毒液の匂い。


「最近、発作の頻度が増えてるね」

医者の声が静かに響く。

「……はい」

「正直に言うと、あまり良い状態じゃない」


心臓が、どくん、と大きく鳴る。


「無理はしないこと。あと——」
< 30 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop