来年も、君と桜を。
放課後。

先生に呼ばれていて、

学校を出るのがいつもより遅くなった。


久しぶりに一人で歩く廊下に、

なぜか違和感があるような気がした。


靴を履き替えて、外に出た。

そのときーー


「遅ぇな」

いつもの場所に、蓮がいた。


(なんでいるの)


「……待っていたんですか」

「別に」

またそれ。


でも、

「帰るぞ」

当たり前みたいに言う。


(……やめてよ)

そんな優しくされたら、

離れられなくなる。


「……はい」

それでも、隣に並ぶ。
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