暁に星の花を束ねて ─「上の方です」と答えたら、世界の上でした☆篇
超高層タワーマンション『スカイガーデン・パレス』。
その最上階と、その直下の特別階は、世界を掌握するSHTのCEO、佐竹蓮の所有である。
葵はそこに、佐竹の恋人として暮らしていた。
本来、最上階の住人には専用の直通エレベーターがある。
しかしその日、葵はふと思った。
たまには、いつもと違う景色が見たい、と。
「あっちのエレベーターに乗ってみようかな。きっと景色も違うよね」
天真爛漫な思いつきだった。
深い意味はない。
本当に、まったく、これっぽっちもなかった。
共有エレベーターの扉が静かに開く。
葵が乗り込むと、中にはすでに三人の女性がいた。
いずれも上品な服装で、髪は艶やかに整えられ、ブランド物のバッグをさりげなく腕にかけている。
いかにも、この高級タワーマンションに相応しい住人たちだった。