脳内猫化しているわたし、地理勉強中あなたと旅して恋に落ちた
教養のある猫耳への道
「大島苺花!」

先生に呼ばれて昨日のテストを受け取りに教室の前へと歩いた。ペンギンみたいに。よちよちよちよちよち。

「それは何かのキャラのマネ?」

「ううん、ペンギンのまねだよ!」

「なるほど!はい、テストです。」

やはり…想像どおり…2点だ。

それから先生は小声で囁いた。

「難しかったね。頑張ってて偉いね。何かわからなかったことがあったらいつでも聞いてね。」

先生の言葉は嬉しかった。しかし、先生にいくら聞いてもわからない気しかしないから聞くのを諦めている。

わたしはまた目が勝手にうるうるし始めた。なぜか分からないけど、それはみんなに見てほしくなかった。

「お、お手洗い行ってもよろしいでしょうか!」

「ええ、もちろん。でも、できるだけ授業前に行きましょうね。」

わたしは涙をこぼしながらトイレの個室へと駆け込んだ。授業中というのもあって、運よく誰もそこにいなかった。

声を出さずに、ポロッポロッポロッと大粒の涙がだんだんとほっぺを流れていき、ピカピカのトイレの床へと落ちてゆく。

泣いているうちに鼻水も大量に出てきて、トイレットペーパーで拭いてはまたでる。

自分でもなんでこんなに悲しいかはわからない。ただのテストだ。なのに…頭のなかは…

バカ!!みんなができるのに!怠けるばかりいて勉強はちっともしないくせに泣くんじゃねぇぞ!!

ほかの人にぜったい言わないチクチクしてる言葉ばかり。なぜか、そういう言葉は他人に言いようとも思わないのに、自分自身に関しては何気なくどんどん考えてしまうね。あれは一体なんだろう。

個室から出て鏡を見上げるとわたしの鼻は真っ赤。このまま教室へ戻ったら泣いたってみんなにバレる!!バレぬよう、冷たい水をバシャッ!と顔にかけた。

びくっ!!冷たっ!!

そして、鼻の赤みなどがひくのを待ってから教室へ戻った。

大好きな給食の時間になっても気分は晴れませんでした。なんか…自分ができない子みたい。無能みたい。当たり前のことが当たり前のようにできないみたい。その自分がなんとなく嫌になった。

給食はほとんど残したといえば…それは嘘だ。やはりお腹は空いていたからね。ご飯とさばのごま焼きとじゃがいものきんぴらとほうれん草と卵のスープと…あといつもの定番の牛乳だね。牛乳とご飯はあまり合わないけどまあええっか。

休み時間、わたしがぼんやり外の景色を眺めていたら…

トントン

振り向いたら、そこに彩花ちゃんが立っていた。

「ね、苺花ちゃんなんか顔色悪いよ?大丈夫?」

彩花ちゃんに地理もできないバカなわたしの話をしたら彩花ちゃんは困った顔をした。そりゃ、彩花ちゃんにわからない悩みだろうね。彩花ちゃんは塾にも通っててテストはいつも高得点。わたしと大違いなんだ…

「そうだ!気晴らしに明日遊園地に行こうよ!」

わたしたちの学校でいつも話題のあの遊園地。中学校から5分くらいしか離れていないだけじゃなくて入場料はたったの50円だから学生みんなの間で大人気なんだ。わたしも、あの遊園地が大好きなんだ!しかし、チケットは安いもので、売ってる食べ物や玩具は全部ちょっと高いからね。そもそも、わたしがやるべきなのは気晴らしじゃなくて勉強じゃないかな?

「チュロス奢ってあげるよ〜」

「行く行く!!遊園地行こうよ!!」
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