敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です
「お台場の件はチーフだけじゃなくて、僕が今後サブになるそうです」
「え?!」
まさか、氷室商事の担当って下ろされるんじゃないだろうか。
昇格すればこのチームを離れる。
本当に嫌な予感がした。こういう予感に限って当たるのだ。
* * *
外出禁止だったが、入院中の母の病院へは行かざるを得ない。
許しをもらってタクシーで行った。
「お母さん、その後どう?」
雪は午前中母のお見舞いに病院へでかけていた。
「あら、雪」
「ごめん。色々あって……おとといは来られなくてごめんなさい」
「いいのよ、病院で全部レンタルしているし、無理しないで」
雪は父が亡くなっていて、入社二年目までは母と二人で住んでいたのだ。
忙しくなって会社の近くの現在のマンションへ引っ越して一人暮らしを始めた。
母は仕事先で転んで、足を複雑骨折。ボルトを入れる手術をして、もうすぐ退院だ。
本当なら退院後は実家に戻って面倒を看なくてはならなかった。
しかし、それも難しいので、今の部屋へに母に来てもらうつもりでいたのだ。
「ねえ、雪」
「なに?」
「退院してからのことだけど、達臣のいる愛媛へ行くことにするわ」
達臣は雪の5歳上の兄。仕事で愛媛にいる。一年前に結婚したばかりだ。
「どうして?」
「どうしてって、あなた私の世話は無理よ。忙しすぎるじゃない」
「え?!」
まさか、氷室商事の担当って下ろされるんじゃないだろうか。
昇格すればこのチームを離れる。
本当に嫌な予感がした。こういう予感に限って当たるのだ。
* * *
外出禁止だったが、入院中の母の病院へは行かざるを得ない。
許しをもらってタクシーで行った。
「お母さん、その後どう?」
雪は午前中母のお見舞いに病院へでかけていた。
「あら、雪」
「ごめん。色々あって……おとといは来られなくてごめんなさい」
「いいのよ、病院で全部レンタルしているし、無理しないで」
雪は父が亡くなっていて、入社二年目までは母と二人で住んでいたのだ。
忙しくなって会社の近くの現在のマンションへ引っ越して一人暮らしを始めた。
母は仕事先で転んで、足を複雑骨折。ボルトを入れる手術をして、もうすぐ退院だ。
本当なら退院後は実家に戻って面倒を看なくてはならなかった。
しかし、それも難しいので、今の部屋へに母に来てもらうつもりでいたのだ。
「ねえ、雪」
「なに?」
「退院してからのことだけど、達臣のいる愛媛へ行くことにするわ」
達臣は雪の5歳上の兄。仕事で愛媛にいる。一年前に結婚したばかりだ。
「どうして?」
「どうしてって、あなた私の世話は無理よ。忙しすぎるじゃない」