悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~

弟の苦悩《櫂理side》


ついにこの時がきた。

どれ程この日を待ち侘びていたことか。

風邪のせいで一週間お預け状態だったけれど、ようやく念願叶い、興奮で昨日は一睡も出来なかった。




「あら、櫂理。目の下にクマが出来てるじゃない。莉子ちゃんとのデートそんなに楽しみにしてたの?」

「愚問だ」

とりあえず、頭をすっきりさせるため洗面台に向かう途中、廊下で出会した母親に顔のことをいじられたので、俺は不機嫌に即答した。


まったく。
今日の莉子の服装を想像していたら眠れるわけないだろ。

普段休みの日はシャツにパンツスタイルか、モコモコの可愛い部屋着だったりするけど、出掛ける日は特別だから、どんな格好でくるか楽しみで仕方がない。

いつものスタイルでもいいけど、やっぱり莉子はスカートが一番よく似合う気がする。

綿菓子みたいな、ふわふわでいかにも女子って感じの……


「あ、櫂理君おはよう。今起きたの?」


ありとあらゆる服装を想像していたところ、階段の方から莉子の声が聞こえ、即座に振り向いた直後。
目の前に飛び込んできた、真っ白な天使に俺は言葉を失った。


可愛い。
この単語一つじゃ収まりきらないくらいに。
 

色々想像した結果、今日の莉子のスタイルは白色ニットワンピース。

そして、緩めの三つ編みツインテールがあまりにも似合い過ぎて、思わず手が出そうになるのを必死で堪える。

普段はつけないアクセサリーも良いアクセントになっていて、外に連れ出すより、このまま部屋に引き連れて閉じ込めてしまいたい。


「莉子、めちゃくちゃ可愛い。やっぱり出掛けるのやめるか」

すると、気付けば本音がだだ漏れていて、俺は本能のまま包み込むように莉子の体を抱き締める。

「何言ってるの?映画楽しみにしてたんでしょ?早く支度して行こう」

そんな俺を宥めるように、莉子は背中を優しくさすってくる。


正直、映画はどうでもいい。
あんなのただの口実でしかないし。

確かに出掛けられることは嬉しいけど、それよりも、こんな可愛い莉子を外に出してしまったら、より一層虫が湧いてきそうで段々不安になってくる。


とにかく、今日は誰一人莉子に近付かせないよう対策を講じなければ。
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