"Mr&Mrs Ogiwara detective office" 事件簿1
そしてその2日後大岩小百合という女性が、死んでいるのが見つかった。

警察は事件性が高いという事で捜査をしていると言うニュースを見たが同じマンションだったのだが、名前が違っていたので気にしなかった。

しかしその後またそのマンションに配達の機会があり配達に行った先で噂好きのおばさんが、詳しく教えてくれたのだ。

“大井小百合は偽名で何でも色々名前を変えて男からお金を巻き上げていたみたいで、その中のだれかに殺されたのよきっと“と教えてくれたので、やはり死んだのはさよだったのだと気付いた。

そして死んだ日が自分がさよに会った日で多分その後訪ねてきた誰かに殺されたのだと、翔は確信した。

警察に行って話すべきか、そうすればニッカリンを持ち出したことで果樹園にまた迷惑をかけるかもしれない。

そう思うとなかなか決心がつかなかった。

それからもこのマンションの配達員が病欠で復帰するまでこの区域が翔の担当区域になってしまい。

こうして配達に来ることが多くなったのだと言った。

そしてニッカリンの入った小さなボトルを棚橋刑事に差し出した。

棚橋刑事は翔が犯人だとは思えなかったようで、だれか帰るときにすれ違わなかったかと聞いたそうだ。

すれ違ったのは5階からエレベーターに乗るときに5階で降りた女性が一人いたくらいだと言った。

顔は見なかったがきつい香水の残り香がエレベーター内にあって、少し前に見たさよを思い出したと言ったそうだ。

翔が帰った時間の少しあとに隣のマンションの玄関の防犯カメラに映っているのは40歳くらいの水商売風の女性だった。

肩から大きなショルダーバックを掛けている。

派手な服で化粧も派手だった。今からお店に行くような風情の女が映っていた。

棚橋刑事たちはこの女性の割り出しをしようと写真を拡大していると、外回りから帰ってきた一人の刑事が“あっ”と叫んだ。

どうも大岩小百合として週3日ほど働いていた渋谷のクラブの同僚のホステスらしい。

全部のホステスに当日のアリバイや被害者との接点を聞いたのだが、そのホステスは被害者の家も知らないと言っていたそうだ。

アリバイはその時点で死亡推定時刻がはっきりしなかった事もあるのだが、その時はクラブにいた事になっていた。

そのクラブは古いアナログ式のタイムレコーダーを採用していたのだが、犯人はベテランのホステスで従業員達の勤務時間の管理をする仕事を任されていたようで、管理キーを使って自分の入店時間を操作したらしい。
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