"Mr&Mrs Ogiwara detective office" 事件簿1
そして圭介はというと、佐野刑事と棚橋刑事と3人で何やらバカ騒ぎしながらワインの試飲に余念がない。

私の大好きな旦那様は、いつも元気溌剌で何があっても家族を守って凛として先頭に立ってくれる。

そんな頼もしい圭介にいつも大きな胸で抱き留められているのを感じる。

すると圭介がきょろきょろしだして結花を見つけると嬉しそうにほほ笑んだ。

パートの松原と一緒にベンチに座って休憩していたのだが、結花も大きく手を振って満面の笑顔を圭介に送った。

圭介は胸を撃ち抜かれたとでもいう様に左胸に手を当ててよろめいて見せた。

そんなお茶目な圭介が、大好きだ。それに気づいた佐野刑事にまた揶揄われているのだろう。

佐野刑事と棚橋刑事に小突かれている。

隣りで松原も”本当に所長は結花さんが大好きですね“と言って笑っていた。

お婆様とお義母様と3人で行った箱根の温泉付きの別荘のセレブな旅行もいいのだが、結花はこんな風に気の置けない仲間と優しい旦那様とみんなでワイワイ楽しむ旅行が好きだ。

今夜は石和温泉に宿をとっているので、お風呂が楽しみだ。

皆とわいわい食べる夕食も美味しいだろう。宴会にはカラオケもあるから圭介が結花も歌えと昨日言っていた。

佐野刑事が圭介は声もよくて歌が上手いそうでいつも警察の打ち上げや宴会では歌わされていて女性警察官が皆うっとりとして聞いていたと教えてくれた。

そんな事を思い出しながらワインの特売所を見ると、夏目夫婦も頭を寄せ合ってワインを選んでいる。

裕美さんにぞっこんな夏目副社長は優しい笑顔で彼女を包み込んでいる。

鴻池副所長も奥様同伴で来てくれている。信頼を寄せあった熟年夫婦の落ち着いた様子に思わず微笑みが漏れる。

自分達もあと30年ぐらいしたらあんな風に人生のたそがれを迎えて仲良く並んでいられたらいいなあと思う結花だった。   
                                  




< 51 / 52 >

この作品をシェア

pagetop