きみだけのぬくもり

蒼 いつまでも

部屋の空気は熱と湿気で重く、吐息が絡み合い、皮膚と皮膚の擦れ合いが神経を焼き尽くす。七瀬と凛――二人が俺を取り囲み、絡み合いながら俺の全てを奪い続ける。目を閉じても、耳を塞いでも、逃げ場はない。

「蒼…私たちから逃げられないでしょ?」
七瀬の甘く、冷たく支配的な声。凛も同じ視線で俺を捕らえ、挑発するように微笑む。理性はとうに砕け、体も心も二人の掌の中でぐちゃぐちゃに溶けている。

唇が重なり、指先が絡み、体温が互いに伝わるたび、快楽と罪悪感が渦巻き、頭が裂けるように痛む。七瀬の柔らかさ、凛の熱さ。どちらも抗えず、どちらも手放せない。体が反応するたび、胸の奥が痛み、理性は消える。

「蒼…全部、私たちのものにして」
二人の声が重なる。吐息、鳴き声、微かな震え――すべてが脳内で反響し、精神を蝕む。体は震え、心は引き裂かれ、頭の中の思考は断片化する。快楽と痛みが同時に押し寄せ、息ができないほどに溺れる。

夜が明けても、この狂気は消えない。朝の光が差し込む部屋で、三人の体は絡み合い、吐息が続く。心は完全に砕け、依存と嫉妬、愛情と支配に絡め取られ、蒼という存在はもはや消えていた。

俺はもう、誰でもない――七瀬と凛に狂わされ、溺れ、支配される存在。快楽に溺れるたび、精神が壊れ、心がえぐられ、しかしそれすらも幸福として刻まれる。逃げ場はなく、理性もない。全ては、二人の掌の中で終わるしかなかった。

最後に、七瀬と凛の笑みが交錯する。甘く、痛く、狂った微笑み。俺はそれを受け入れ、全身を預ける。体も心も、完全に溶けてしまった――ぬくもりのない3人の夜の結末
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