普通じゃ満たされない夜

第10話 眠っていただけ

季節が少し変わった。

私は前より、ちゃんと笑えるようになった。

みつりは言う。

「最初より、顔変わったね」

「悪い意味?」

「逆。ちゃんと欲しがれる顔」

私は少し笑う。

欲しいと思うことは、弱さじゃない。

それは、生きてる証拠だ。

あの時、足りなかったんじゃない。

私はただ、

眠っていただけ。
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