(完結)家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています
 ドアを開けると、立っていたのは巳影の祖父母だ。

「お邪魔して良いかな?」

 朝だというのにしっかりスーツを着た辰巳が、穏やかに聞いてくる。

 それに対して、巳影がこちらを振り返るので、明莉はもちろん頷いた。

「ええ、ぜひ」

 明莉が返事をしたことで、巳影も安堵したようだ。

 笑みを浮かべて、「どうぞ」とドアを広く開けた。

「泉谷さん、お越しいただき、ありがとうございます」

 入ってきた二人に対して、明莉の両親が、嬉しそうに挨拶をする。

 辰巳もにこにこと頷き返していた。

「いや、こちらこそ。明莉さん、お疲れ様」

 辰巳と祖母がまず来たのは、明莉のベッドサイドだ。

 丁寧に労ってくれた。

「ありがとうございます。おじいさまとおばあさまにも、見守っていただいたおかげです」

 明莉は胸を熱くしながら、お礼を言う。
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