皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
久々の再会をひとしきり喜んだ後、常駐している騎士団の医師が負傷者を順に診察し、私も微力ながら侍女たちとともに手伝った。

ミクス皇太子殿下やアレン様、イスズ様には私こそ安静にすべきだと何度も止められたが、私のために骨折ってくれた人たちの力に少しでもなりたかった。

負傷者たちの治療も終わり、食事も終え、少し落ち着いたところで、ミクス皇太子殿下、アレン様、イスズ様が広間に集まった。

皆がソファに腰掛けたのを見計らい、自分の身に起こった出来事を話した。

話すのは今夜でなくても構わないとアレン様たちは気遣ってくれたが、私は少しでも早く魔湖とメリハ族の関係について知ってもらいたかった。


「――なるほど。魔湖の汚染や広がりはメリハ族の心情や窮地、魔獣の増加と関係が……。まさか魔湖が移動するのは自らの意思で森内部を巡回してくれているとは」


「魔湖が小さく、水が清らかな状態であるのが最良なのよね」


ミクス皇太子殿下とイスズ様の意見にうなずく。


「魔湖の主がキラナを助けてくれたのか……改めて礼を伝えたい」


そう言って、隣に座るアレン様は私の指に自身の指を絡める。

そして右手にいつものように収まった腕輪を見て安心したように小さく息を吐いた。

アレン様は私が落下した際に落とした腕輪を見つけ、保管していてくださっていた。

帰り道で私に返せてよかったとつぶやきながらもう一度私につけ直してくれた。

短い言葉に彼の心配や不安などが詰まっている気がして、胸の奥が軋んだ。
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