カーテンコールはまだ鳴らない。
けれど。
その奥で、なにかを必死に隠していることを、響華だけが、
うっすらと感じ取っていた。
氷が溶ける⾳が、妙に⼤きく聞こえた。
「そういえば⾼校の時、響華⼤体の授業で寝てたよな」
侑玖がニヤリと笑いながら⾔う。
「うっさいな、眠くなる授業ばっかりだったんだって」
響華も負けずに返す。
「いや、先⽣もびっくりしてたじゃん。
あの⼊眠の速さ、今思うと⾯⽩いわ」
「あんたも⼗分うるさかったけどね」