極上パイロットの一途な執愛
 成海さんにそう言われた女性社員たちは、気まずそうな表情になった。

「別に、責めるつもりはないですけど」
「指輪だけして詳しいことは教えてくれないから、余計気になるだけで」
「朝比奈機長だって、プライベートはある。そうやって根掘り葉掘り詮索されたら、隠したくもなるだろ」

 容赦ない言葉に、彼女たちは黙り込む。

 気まずい空気が流れる中、その中のひとりが「たしかに、そうですね」とつぶやいた。

「朝比奈機長は完璧すぎて、ついつい勝手に憧れの存在にしちゃってたけど、プライベートも大切なものもあるんですよね」
「わかる。かっこよすぎて人間味がないから、朝比奈機長の気持ちとか考えてなかったかも」
「よくないよね。こういうの」

 私がきょとんとしているうちに、女性社員たちは納得してうなずき合う。

「ごめんね、香坂さん。変な詮索をして」
「いえ……」

 私が首を横に振ると、彼女たちは食事を終え席を立った。

 その後ろ姿をぽかんとしながら見送っていると、成海さんが「少しだけだけど、理解してもらえたみたいでよかったね」と私の顔をのぞきこんだ。

「ええと、それってどういう……?」
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