私だけに甘いヒーロー
第1章 出会いは突然に

第1話 憂鬱な月曜日が……?!

「というわけで、魔術は神のチカラにより復活し、人々の生活を豊かにしたんです。――て、あれ? パーシバル君は?」
「今日はエロ本の発売日ですからね。買いに行ってるんじゃないですか?」
 パーシバルのクラスメイトがぽつりとそんなことを言った。
「じゃあ、代わりにキャサリン=メモリアさん、教科書32ページの練習問題の術式、展開してくれるかしら?」
 先生に言われて、立ち上がったキャサリンは、黒板に術式を展開させた。
「素晴らしい‼ 完璧ね。良いわ、座って」
 授業は先生や他のクラスメイトたちに拍手されてそのまま終了のチャイムが鳴った。

 放課後、キャサリンは荷物をまとめて下校する。
 その際、運悪く魔力が切れてしまい、飛行魔術が解けてキャサリンは地面に落下。
 その時、たまたま通りかかった、キャサリンより1年先輩で学校イチのイケメンのミリム=ゴフレットがキャサリンのもとに駆けつける。
「大丈夫? 僕が助けてあげるから、待ってて」
 そう言って、ミリムは回復魔術式を展開するために詠唱する。
「ヒーリングアップ」
 気絶していたキャサリンは目を覚ますと、ミリムの存在に驚き、あわてて立ち上がり、キュロットパンツに付いた埃を手で叩いて落とした。
 そんな彼女を見ながら、ミリムは言う。
「君がここで倒れていたところを僕が助けたんだ。まだケガが治りきってないみたいだから、僕の部屋で手当てしてあげるよ」
 ミリムはそう言うと、いきなりキャサリンを抱き上げ、下校し、彼の部屋がある寮へキャサリンを連れて行く。
 寮長の目をぬすんで、602号室のドアを開ける。
 そこはミリムの部屋。
「あの、先輩? 何をされるおつもりで?」
「静かに。寮長に見つかったら大変だ」
「ごめんなさい」
 キャサリンはミリムのベッドの上に寝かされた。
 すかさず、ミリムが回復魔術式を、キャサリンの脚のすねに展開した。
 瞬時に傷口が塞がり、綺麗になると、ミリムがまだ心配そうに見ている。
「まだ傷の治りが甘いかもしれないから、しばらくその術式は解かないでね」
「ありがとうございます。じゃあ、私は帰りますね」
 起き上がり、立ち上がって玄関のほうへ向おうとすると、ミリムにいきなり片手を掴まれた。
 驚いて振り向くと、ミリムの青い瞳がこちらをじっと見つめていた。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       キャサリンは恥ずかしくなり、手を振りほどこうとするが、ミリムは強く掴んだまま、離さない。
 困惑するキャサリンと、じっと彼女を見るミリム。
 見つめ合った末、2人は恋に堕ちた。
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