田舎町は今日も晴れ

episode 2

「海吏まだー?」
「もう終わるって.....おっけ!」
「はよしろ!あと5分もないって!」
海吏(かいり)がコンビニから出てきた瞬間に自転車に乗った。
腕時計を見ると、8時16分。
「琥珀速すぎるって〜!笑」
琥珀はひと足先に校門を通った。私たちも続々と学校の中に入っていった。
「こら福岡!スカート丈!」
「はいはい直しまーす!」
駐輪場まで遠すぎるでしょ!マジで学校の設計さっさと変えてくれよ!
「よいしょっと.....あれ?」
「あんた何やってんの!?」
「鍵が外れないんだって!」
「あーもう先行ってるよ!」
「おっけー!!」
琥珀たちに先に行っててもらった。
「よし!やっべ!」
もうすぐチャイム鳴る!やばいやばいやばい!
校舎に向かって走っている時、遠くに担任らしき人がいた。その前には、見たことのない後ろ姿があった。
「福岡何やってんだー!」
「いま行こうとしてたところー!」
担任に気づかれてさらにダッシュ。
あと何秒?
急げ
いそげ
いそげ————!


「セーフ!」
「やっときたー」
「おせーぞ緋月(ひづき)
「あんたには言われたくないわ」
「海吏あんたいくら引き落としたの?」
「え?300円」
「はー?そんだけかよ〜!」
「だってまたお前らに金借りなきゃなんねぇからさ!どうせ放課後に売店行くんだろ?」
「うっわあんた天才じゃん!今日は暑いから漁港でも行こーよ!」
「緋月何やってんの?」
「鍵が....鍵がないっ!」
「はー?さっき手こずってたじゃん」
「もうさいあく」
「こりゃあ大捜索だな」

キーンコーン...カーンコーン

「ほらはよ席つけー」
雑談をしていると、担任が教室に入ってきた。
私以外の4人は、特段席が離れている。昨日の席替えでゴミ席を引いたからね。
「起立、気をつけ、礼」
しかも日直。
琥珀たちは煽るような顔でこちらを見てきた。私はすかさず中指を立てた。
「今日はお前らに紹介したい奴がいるー」
紹介したい奴?
「ほら入れ〜」
みんなが一斉に扉を見つめた。
「え!?イケメンじゃない?」
「転校生?」
「マジかよー!」
「やばいやばい!」
「身長高いよ!」
「これお前ら静かにしろー。彼が今日からこのクラスに入る———


「宮野功太だ」


「宮野功太です。よろしくお願いします」
「おー!すげー!」
「ねぇ話しかけようよ!」
「隣来ないかなー」
「そんじゃあお前はあそこ、座れ」
転校生は、琥珀たちのすぐ隣の席に座った。
「よろしく!」
「お前なかなかイケメンだな!」
「海吏なんかよりイケメンだな」
「はぁ?ガリ勉に言われたくないわー」
いいなー。私も一緒に話したい。
今日は鍵も無くすし、日直だし、席運ないし、最悪な1日になりそう。
「ホームルーム終わりー1限の準備せぇ〜」
私は急いで立ち上がり、琥珀たちのもとに行った。
「よっ!」
「お!きたきた!こいつが緋月」
「緋月.....?」
「宮野功太くんだよね?」
「うん」
「いまちょうど名前教えてたとこー」
「なるほど」
「俺は笠井凪斗(かさいなぎと)!凪でいいよ!んで、こいつは海吏」
「よっ」
「この席楽しそっ」
「緋月はカス席だな〜。仲良い子ゼロでうける笑」
「あのクジ絶対仕込みある」
「んなわけねぇだろ!」

キーンコーン...カーンコーン

「みなさん席ついてくださーい」
「やばなんも準備してないわ」
「またね功太くん!」
「また」
私は琥珀と廊下に出て教材を取りに行った。
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