幼馴染への三度目の失恋を回避したい ――激重な片思いを隠さなくなってきた彼に、心臓がもたなくなってきた彼女。【完結】
 ◇

「いっち、に! いっち、に!」

 リズムを合わせ、他愛のない会話を交わしながらジョギングで汗を流す。
 心地よい初夏の風を切って走っていると、さっきの驚きが、みるみると期待に変わっていくのを感じる。

(なっちゃんの歌かあ……楽しみすぎる!)

 初めて聴く、幼馴染の歌声。
 一体、どんな曲を歌うんだろう。

 胸の奥が高鳴り、足取りも弾んだ。
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