生真面目秘書だった彼がハイスペ副社長になって滾る執愛を刻み込んできます
プロローグ
ここは国内大手ホールディングス企業、『華埜井グループ』本社の副社長室。
秘書として中途採用された柏理彩子は、とにかく困惑を極めていた。
恩師に頼まれてこの会社の入社試験を受け、トントン拍子に採用までたどり着く。
これでなんとか食いぶちだけは確保できそうだ。そんなふうにホッとしていたのだが、目の前の現実を見て頭が真っ白になる。
(ナゼニ、コノオトコ、ガ、ココ、ニ、イル……?)
胸中で呟きながらも、思わず片言になる。
それほどありえない状況になっているからだ。
理彩子は副社長の秘書として採用が決まって、今日は初出社だった。
しかし、目の前にした人物を見て目を見開く。つい先日まで理彩子が『KASHIWA雑貨』の社長を務めていた頃の部下、藤家光輝だったからだ。
それも華埜井グループ副社長という肩書きを持ち、今日から理彩子の上司になると淡々とした口調で言い放つ。
理彩子が試験を受けたときには、まだ新副社長の名前は伏せられたままだった。
しかし、新副社長は社長の甥というので、てっきり名字が同じ華埜井だとばかり思っていたのだが……。
そもそも彼が華埜井グループの関係者だなんて全然知らなかった。
前職時代、光輝をKASHIWA雑貨で雇うと決めたのは営業部長の重田だった。
彼が決めたのならば大丈夫だと思い、理彩子は光輝の経歴をあまり深く把握していなかった。
秘書として中途採用された柏理彩子は、とにかく困惑を極めていた。
恩師に頼まれてこの会社の入社試験を受け、トントン拍子に採用までたどり着く。
これでなんとか食いぶちだけは確保できそうだ。そんなふうにホッとしていたのだが、目の前の現実を見て頭が真っ白になる。
(ナゼニ、コノオトコ、ガ、ココ、ニ、イル……?)
胸中で呟きながらも、思わず片言になる。
それほどありえない状況になっているからだ。
理彩子は副社長の秘書として採用が決まって、今日は初出社だった。
しかし、目の前にした人物を見て目を見開く。つい先日まで理彩子が『KASHIWA雑貨』の社長を務めていた頃の部下、藤家光輝だったからだ。
それも華埜井グループ副社長という肩書きを持ち、今日から理彩子の上司になると淡々とした口調で言い放つ。
理彩子が試験を受けたときには、まだ新副社長の名前は伏せられたままだった。
しかし、新副社長は社長の甥というので、てっきり名字が同じ華埜井だとばかり思っていたのだが……。
そもそも彼が華埜井グループの関係者だなんて全然知らなかった。
前職時代、光輝をKASHIWA雑貨で雇うと決めたのは営業部長の重田だった。
彼が決めたのならば大丈夫だと思い、理彩子は光輝の経歴をあまり深く把握していなかった。
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