思い出じゃないクロックムッシュ
 
 ──クロックムッシュを食べながら、色んな感情があふれ出して胸が詰まる。なんとかこらえようとしても、視界が歪んでいく。

 思い出じゃないクロックムッシュが、母を思い出す大切な時間をくれるものとなった。

 孝行娘でも、立派な人間でもない私だけど、母は私を愛してくれていただろうか──あれから一年近く経った今でも、それを考える。

 また、母の思い出と共に食べに行こう。涙がこぼれるかもしれないけれど、このひとときだけは許してね。





 終
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