黒魔術の使い手ですが何か?! 死に戻り王太子妃は今世ではもふもふ精霊と一緒に楽しく暮らしたい
「オーロラ・ジェニファー・グッドフェローにございます。この度は王城へのお招き誠にありがたきことでございます」
「うむ。わが息子ウォルターと婚約して十年もそのままにしていて悪かった。先日ようやく留学先から戻ったのでな。そろそろ会っておかねばなるまい」
あの体の弱いウォルター殿下が留学?どういうこと?
「はい」
頭の中に疑問符を大量に発しながらもオーロラは凛として答える。
「朝の訓練から帰ったところらしくてな。今用意しておる。もう参るであろう」
朝の訓練?何の?
なんだか前世と違うことばかりでどうなっているのかわからず、頭が混乱していたときだ。
謁見の間の後ろの扉がぎーっと開いた。
「国王陛下。遅れて申し訳ございません」
その声は前世で何度も聞いたことのある声。まさにウォルター王太子殿下の声であることは間違いない。
だが、何か違うのだ。
ハリがあるというか艶があるというか……。
王太子殿下入場にあわてて四人は頭をたれる。
「うむ。人を待たせるのはよくないぞ。ウォルター」
「はい。申し訳ありません。ですが、どうしても湯を浴びておきたかったので。汚いなりでは会いたくありません。将来のわたしの妃ですから」
「そうじゃが……」
「陛下。お許しくださいな」
女性の声がする。どうやら第二王妃殿下らしい。こんな声だっただろうか?
前世を思い返してみるも違うようなあっているような……。どこかで聞いたことある声?いや……?
「ウォルターにとっては待ちに待った日だったのですから」
ん?
おかしい。
待ちに待った日ってどういうこと?
オーロラの脳裏に前世の今日が蘇る。
今自分がいる同じ場所に跪く前世の自分は父とふたりだった。
そして目の前には国王陛下と第二王妃殿下。
しばらく遅れて扉が開き、車椅子で入って来たのは土気色の顔にくすんだ灰色の髪の痩せ細った男性だった。
あまり生気は感じられない。
噂は本当だったのだとオーロラは思った。
こんなに美しい顔でいらっしゃるのにご病気なのだと。
『オーロラ…ありがとう』
第一声がそれだった。
『わたしと婚約してくれて嬉しいよ』
そして儚げに笑われた顔があまりに美しく見えて、オーロラはこの方を支えていけたら……と思ったのだ。
そこまで思い出してからやはりおかしいと思った時、国王陛下の声が響いた。
「面をあげよ」
「「「「はい」」」」
四人が一斉に返事をして顔を上げたとき国王陛下の横で少し口角を上げて笑みを浮かべてこちらを見ていた青年にオーロラは悲鳴をあげそうになった。
「うむ。わが息子ウォルターと婚約して十年もそのままにしていて悪かった。先日ようやく留学先から戻ったのでな。そろそろ会っておかねばなるまい」
あの体の弱いウォルター殿下が留学?どういうこと?
「はい」
頭の中に疑問符を大量に発しながらもオーロラは凛として答える。
「朝の訓練から帰ったところらしくてな。今用意しておる。もう参るであろう」
朝の訓練?何の?
なんだか前世と違うことばかりでどうなっているのかわからず、頭が混乱していたときだ。
謁見の間の後ろの扉がぎーっと開いた。
「国王陛下。遅れて申し訳ございません」
その声は前世で何度も聞いたことのある声。まさにウォルター王太子殿下の声であることは間違いない。
だが、何か違うのだ。
ハリがあるというか艶があるというか……。
王太子殿下入場にあわてて四人は頭をたれる。
「うむ。人を待たせるのはよくないぞ。ウォルター」
「はい。申し訳ありません。ですが、どうしても湯を浴びておきたかったので。汚いなりでは会いたくありません。将来のわたしの妃ですから」
「そうじゃが……」
「陛下。お許しくださいな」
女性の声がする。どうやら第二王妃殿下らしい。こんな声だっただろうか?
前世を思い返してみるも違うようなあっているような……。どこかで聞いたことある声?いや……?
「ウォルターにとっては待ちに待った日だったのですから」
ん?
おかしい。
待ちに待った日ってどういうこと?
オーロラの脳裏に前世の今日が蘇る。
今自分がいる同じ場所に跪く前世の自分は父とふたりだった。
そして目の前には国王陛下と第二王妃殿下。
しばらく遅れて扉が開き、車椅子で入って来たのは土気色の顔にくすんだ灰色の髪の痩せ細った男性だった。
あまり生気は感じられない。
噂は本当だったのだとオーロラは思った。
こんなに美しい顔でいらっしゃるのにご病気なのだと。
『オーロラ…ありがとう』
第一声がそれだった。
『わたしと婚約してくれて嬉しいよ』
そして儚げに笑われた顔があまりに美しく見えて、オーロラはこの方を支えていけたら……と思ったのだ。
そこまで思い出してからやはりおかしいと思った時、国王陛下の声が響いた。
「面をあげよ」
「「「「はい」」」」
四人が一斉に返事をして顔を上げたとき国王陛下の横で少し口角を上げて笑みを浮かべてこちらを見ていた青年にオーロラは悲鳴をあげそうになった。