黒魔術の使い手ですが何か?! 死に戻り王太子妃は今世ではもふもふ精霊と一緒に楽しく暮らしたい
「最近クロドにはパルリムからの移民が多いです。パルリムは今かなり荒れていると彼らは言ってますよ」
パルリムか。たしかパルリムは王家が腐敗して荒れ、平民の生活が困窮し、今から三年後に乱がおきるはずだ。その後かなり国が衰弱する。
ソードノーズとの国境もかなりあれ、パルリムとのいざこざでたくさんの人が亡くなりそのときに活躍したのがノエルだ。たくさんの兵士を癒しの魔術で救ったという。
その噂を聞きつけ、混乱が落ち着いてから国王が王宮に呼んだのだ。
ノエル。
ピンクの長い髪に空色の瞳の愛らしい女性。
華奢で童顔なので少女のように見える。
そのノエルとウォルターがそのうち愛し合うようになる。
ズキンと胸の奥に痛みが走る。
落ち着くのよ。オーロラ。
冷静になるのよ。
ソードノーズを出て住む家はもうすぐ建つじゃない。
「パルリムの王家は今かなり腐敗している。ソードノーズもその後を追うことを俺は恐れてる」
そうか。高位貴族が得をする今のソードノーズはパルリムの後を追っているのかもしれない。
それをウォルターは阻止したいのね。
「ミシェル。パルリムの移民についてもう少し詳しく調べてほしい。あと、奴隷のオークションがいつどこで開催されているかを確認しておくんだ」
「わかりました」
「ではそろそろ帰る。また一週間後に来る」
「はい」
馬車に乗るともう夕刻であたりは日が暮れ始めている。
「驚いたろう?」
「はい。かなり」
「ミシェルに再会したときかなり怒っていた。オーロラが連れて行かれたって。オーロラを救ってくれって言われたよ」
「え?」
「あいつは自分を売って貴族のところに行ったんだ。母親を守るためにって」
「そんなことを……」
「王都に出て苦労しただろう。グッドフェロー公爵は温かい心の持ち主とは到底言えないからな」
「殿下……」
そんなことを思っていてくれていたなんて。
「だがあのとき本当にキノックスに戻ってよかった。あと少し遅ければ君は……」
「え?」
「いや、いいんだ。間に合ったんだから」
間に合った?何がだろう。
「俺は強くなったかな?」
「え?」
「絶対強くなるって約束したろう?」
あ、そうだった。そんな約束したな。
今のウォルターは強い。強すぎるくらいに。
身体だけでなく心もとても強い。
「とてもお強くてびっくりするくらいです。でも本当によかった。あのとき母のお店にお誘いしていなければと思うと背中に冷たいものが落ちるくらいです」
「ああ、言ったろ?オーロラは俺の命の恩人だ。しかも二度も」
「二度?」
「ああ。二度目は風邪を治してもらったあの時さ」
「あ……」
そうだった。
今世でウォルターだけは病気の治療をしたことを知っている。
けれどウォルターには魔力がないから黒の流れは見えていなかったはず。
「あれは……」
「君の魔力だろう?」
「え?」
オーロラの背中に冷たいものが駆け下りた。
パルリムか。たしかパルリムは王家が腐敗して荒れ、平民の生活が困窮し、今から三年後に乱がおきるはずだ。その後かなり国が衰弱する。
ソードノーズとの国境もかなりあれ、パルリムとのいざこざでたくさんの人が亡くなりそのときに活躍したのがノエルだ。たくさんの兵士を癒しの魔術で救ったという。
その噂を聞きつけ、混乱が落ち着いてから国王が王宮に呼んだのだ。
ノエル。
ピンクの長い髪に空色の瞳の愛らしい女性。
華奢で童顔なので少女のように見える。
そのノエルとウォルターがそのうち愛し合うようになる。
ズキンと胸の奥に痛みが走る。
落ち着くのよ。オーロラ。
冷静になるのよ。
ソードノーズを出て住む家はもうすぐ建つじゃない。
「パルリムの王家は今かなり腐敗している。ソードノーズもその後を追うことを俺は恐れてる」
そうか。高位貴族が得をする今のソードノーズはパルリムの後を追っているのかもしれない。
それをウォルターは阻止したいのね。
「ミシェル。パルリムの移民についてもう少し詳しく調べてほしい。あと、奴隷のオークションがいつどこで開催されているかを確認しておくんだ」
「わかりました」
「ではそろそろ帰る。また一週間後に来る」
「はい」
馬車に乗るともう夕刻であたりは日が暮れ始めている。
「驚いたろう?」
「はい。かなり」
「ミシェルに再会したときかなり怒っていた。オーロラが連れて行かれたって。オーロラを救ってくれって言われたよ」
「え?」
「あいつは自分を売って貴族のところに行ったんだ。母親を守るためにって」
「そんなことを……」
「王都に出て苦労しただろう。グッドフェロー公爵は温かい心の持ち主とは到底言えないからな」
「殿下……」
そんなことを思っていてくれていたなんて。
「だがあのとき本当にキノックスに戻ってよかった。あと少し遅ければ君は……」
「え?」
「いや、いいんだ。間に合ったんだから」
間に合った?何がだろう。
「俺は強くなったかな?」
「え?」
「絶対強くなるって約束したろう?」
あ、そうだった。そんな約束したな。
今のウォルターは強い。強すぎるくらいに。
身体だけでなく心もとても強い。
「とてもお強くてびっくりするくらいです。でも本当によかった。あのとき母のお店にお誘いしていなければと思うと背中に冷たいものが落ちるくらいです」
「ああ、言ったろ?オーロラは俺の命の恩人だ。しかも二度も」
「二度?」
「ああ。二度目は風邪を治してもらったあの時さ」
「あ……」
そうだった。
今世でウォルターだけは病気の治療をしたことを知っている。
けれどウォルターには魔力がないから黒の流れは見えていなかったはず。
「あれは……」
「君の魔力だろう?」
「え?」
オーロラの背中に冷たいものが駆け下りた。