黒魔術の使い手ですが何か?! 死に戻り王太子妃は今世ではもふもふ精霊と一緒に楽しく暮らしたい
◇
「君も見たのか」
「はい」
オズワルド公爵家ではあの奴隷オークション会場にいた使用人の中の数人を見かけた。
会場にいた侍女がふたりほど。ウォルターは馬車置き場にいた馬丁の中にも数人見かけたと言っていた。
もしかしたらあの馬丁のひとりはグラントの馬丁の可能性があるとウォルターは言う。
「じゃぁ、オズワルド家が黒ってことか?」
ミシェルは何やら書類を書いている。
「それはわからない。だがその可能性が高い」
イエスとは言いたくないのだろう。だが、少なくとも……。
「何らかの関係があることは確かだ。あんなに使用人がいたんだからな」
「そうですね」
「ユングの実の出荷先もオズワルド公爵家が怪しそうですね」
「何?」
すべてがオズワルドに向かっているような気がする。
「殿下も気を付けてください。また毒が盛られる可能性もあります」
「ああ。気を付ける。ユングの解毒剤も確保しておいてくれ」
「はい。それとオーロラが言っていたオークション会場の例の札の使用人については調べさせましたが今はエンジェル嬢の母君とは連絡をとっていないようですね」
「え?そうなの?」
エンジェルの母もそしてエンジェルももしかしたら加担しているのではないかと懸念していたが……。
「彼女がそもそもなぜエンジェル嬢の母の侍女になったかがわからない。素性はよくわかっていなくてな。どこの出身だとかそういうのがわからないのだ」
よくわからない。なぜそんな侍女がエンジェルの母のもとにいたのだろう。
ものすごくあの侍女だけがあの女性をわかっているのではないかと思ったのに。
「そうですか」
「そういえばエンジェル嬢は大丈夫だったか?」
「え?」
「あの日かなり放心状態だったからね」
「あ、はい。なんとか」
大丈夫も何も、あの日以来、さらに付きまとわれている。
あの日のお茶会の話はすぐに王都中に広まった。
広まった噂はすべてグッドフェロー公爵家にはプラスになるものばかりだった。
オーロラが兄を持ち上げたおかげでシーヴァの株は爆上がり。
ウォルターが現れ、オーロラの手の甲にキスをしたとかでふたりの熱愛説が拡大。
そしてエンジェルをかばったオーロラが妹思いの素晴らしい女性だと大絶賛。
おかげで父は上機嫌だ。
義母は兄の株が上がったので喜んでいるし、シーヴァはシーヴァで夜会でモテモテらしい。
エンジェルからは毎日ハートの目を送られている気分である。
「お姉様。わたし頑張ります。恥をかかないようにもっと勉強します」
と宣言し、猛烈に勉強し始めたらしい。
家にいると常にオーロラに付きまとい、オーロラの所作を勉強すると言って離れない。
いい加減にしてほしい。
「しかしグッドフェロー公爵家の噂はこっちまで轟いてるぜ」
「オーロラのやることはすばらしいのさ」
ウォルターまでそんなことを言うなんて。
「殿下おやめください」
「自慢の婚約者だからね」
「いえ、それは」
「俺もがんばるよ」
十分がんばっておられます。
いずれにしても今からやることは……。
「ミシェル。ひきつづき、あの侍女の調査を頼む」
「はい。お安い御用で」
「あと、グラントのことだがやつの香水はちょっと変わっていてね」
「なんですか?」
二人の会話は続いていた。
わたしも何かできることを探さなきゃ。
「君も見たのか」
「はい」
オズワルド公爵家ではあの奴隷オークション会場にいた使用人の中の数人を見かけた。
会場にいた侍女がふたりほど。ウォルターは馬車置き場にいた馬丁の中にも数人見かけたと言っていた。
もしかしたらあの馬丁のひとりはグラントの馬丁の可能性があるとウォルターは言う。
「じゃぁ、オズワルド家が黒ってことか?」
ミシェルは何やら書類を書いている。
「それはわからない。だがその可能性が高い」
イエスとは言いたくないのだろう。だが、少なくとも……。
「何らかの関係があることは確かだ。あんなに使用人がいたんだからな」
「そうですね」
「ユングの実の出荷先もオズワルド公爵家が怪しそうですね」
「何?」
すべてがオズワルドに向かっているような気がする。
「殿下も気を付けてください。また毒が盛られる可能性もあります」
「ああ。気を付ける。ユングの解毒剤も確保しておいてくれ」
「はい。それとオーロラが言っていたオークション会場の例の札の使用人については調べさせましたが今はエンジェル嬢の母君とは連絡をとっていないようですね」
「え?そうなの?」
エンジェルの母もそしてエンジェルももしかしたら加担しているのではないかと懸念していたが……。
「彼女がそもそもなぜエンジェル嬢の母の侍女になったかがわからない。素性はよくわかっていなくてな。どこの出身だとかそういうのがわからないのだ」
よくわからない。なぜそんな侍女がエンジェルの母のもとにいたのだろう。
ものすごくあの侍女だけがあの女性をわかっているのではないかと思ったのに。
「そうですか」
「そういえばエンジェル嬢は大丈夫だったか?」
「え?」
「あの日かなり放心状態だったからね」
「あ、はい。なんとか」
大丈夫も何も、あの日以来、さらに付きまとわれている。
あの日のお茶会の話はすぐに王都中に広まった。
広まった噂はすべてグッドフェロー公爵家にはプラスになるものばかりだった。
オーロラが兄を持ち上げたおかげでシーヴァの株は爆上がり。
ウォルターが現れ、オーロラの手の甲にキスをしたとかでふたりの熱愛説が拡大。
そしてエンジェルをかばったオーロラが妹思いの素晴らしい女性だと大絶賛。
おかげで父は上機嫌だ。
義母は兄の株が上がったので喜んでいるし、シーヴァはシーヴァで夜会でモテモテらしい。
エンジェルからは毎日ハートの目を送られている気分である。
「お姉様。わたし頑張ります。恥をかかないようにもっと勉強します」
と宣言し、猛烈に勉強し始めたらしい。
家にいると常にオーロラに付きまとい、オーロラの所作を勉強すると言って離れない。
いい加減にしてほしい。
「しかしグッドフェロー公爵家の噂はこっちまで轟いてるぜ」
「オーロラのやることはすばらしいのさ」
ウォルターまでそんなことを言うなんて。
「殿下おやめください」
「自慢の婚約者だからね」
「いえ、それは」
「俺もがんばるよ」
十分がんばっておられます。
いずれにしても今からやることは……。
「ミシェル。ひきつづき、あの侍女の調査を頼む」
「はい。お安い御用で」
「あと、グラントのことだがやつの香水はちょっと変わっていてね」
「なんですか?」
二人の会話は続いていた。
わたしも何かできることを探さなきゃ。