Marry Me?
Vol.25.障壁を壊せ
「……以上が、彼の抱えてきた問題だ。……わたしは当事者として。加害者として、伝える責任があると思っている」
大樹パパこと、多津夫さんは、なにか――諦めたような顔をしている。
「どう言ったらいいのか分かりませんが」あたしは素直に引き継いだ。言葉を失う多津夫さんの沈黙を。「誰にだって……どこの家庭にだって、多かれ少なかれ、問題は、ありますよ。
あたしだって社会人になる前は、割かし家族に甘やかされて育ちましたし……兄は、奔放なあたしに、かなり、合わせてくれていました。お兄ちゃん面することもありませんでしたし。……そのことを思うと。
人様の家庭を、いい、悪いとか……簡単に、断言出来ません。したくもありません」
あたしは多津夫さんを見据え、彼のなかに渦巻く感情を読み取ろうとする。……少なくとも、息子を痛めつけることに快楽を覚える人間の顔では、ない。あくまで常識的で良識を備えたマチュアな人間の顔をしている。
大樹パパこと、多津夫さんは、なにか――諦めたような顔をしている。
「どう言ったらいいのか分かりませんが」あたしは素直に引き継いだ。言葉を失う多津夫さんの沈黙を。「誰にだって……どこの家庭にだって、多かれ少なかれ、問題は、ありますよ。
あたしだって社会人になる前は、割かし家族に甘やかされて育ちましたし……兄は、奔放なあたしに、かなり、合わせてくれていました。お兄ちゃん面することもありませんでしたし。……そのことを思うと。
人様の家庭を、いい、悪いとか……簡単に、断言出来ません。したくもありません」
あたしは多津夫さんを見据え、彼のなかに渦巻く感情を読み取ろうとする。……少なくとも、息子を痛めつけることに快楽を覚える人間の顔では、ない。あくまで常識的で良識を備えたマチュアな人間の顔をしている。