Marry Me?
Vol.34.貸し切り遊園地☆彡
大樹があたしに合わせて平日に休みを取ると言っていた。――そして、この状況下なので遠出は憚られる。珍しく電車に乗り、手を繋ぎ、恋人気分を満喫。
「――どこに行くの?」
「内緒」
行き先は聞いていない。指をそっと立てる大樹は、マスクをしていても相変わらず美しかった。毎日……美術館にいるかのような感覚を味わっている。芸術は、誰かが苦労して手に入れなければならない逸品ではない。日常にこそ、あるのだ。
都心を過ぎたところで、降りた。……ってここ……。
あたしの様子に気づいたのか、大樹は振り返って笑った。「――そう。今日は、ここ」
PVの撮影などにも使われる、知る人ぞ知る、小さな――といっても、ヨーロッパの雰囲気を思わせる、華麗で素敵な遊園地だった。
チケットの列に行列などないことからあたしは不思議に思った。大樹は、あたしの手を引き、ずんずん、入口の方へと向かっていく。「――え。チケットは?」
すると大樹は、仮にあたしが男だったとしても見惚れるような可憐な微笑を振りまき、
「――今日は、貸し切りなの。ふたりっきりで、デートをしよう」
* * *
「――どこに行くの?」
「内緒」
行き先は聞いていない。指をそっと立てる大樹は、マスクをしていても相変わらず美しかった。毎日……美術館にいるかのような感覚を味わっている。芸術は、誰かが苦労して手に入れなければならない逸品ではない。日常にこそ、あるのだ。
都心を過ぎたところで、降りた。……ってここ……。
あたしの様子に気づいたのか、大樹は振り返って笑った。「――そう。今日は、ここ」
PVの撮影などにも使われる、知る人ぞ知る、小さな――といっても、ヨーロッパの雰囲気を思わせる、華麗で素敵な遊園地だった。
チケットの列に行列などないことからあたしは不思議に思った。大樹は、あたしの手を引き、ずんずん、入口の方へと向かっていく。「――え。チケットは?」
すると大樹は、仮にあたしが男だったとしても見惚れるような可憐な微笑を振りまき、
「――今日は、貸し切りなの。ふたりっきりで、デートをしよう」
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