Marry Me?

Vol.12.好きすぎて怖い

「……おはよう」

 ここちよい、男の声が耳に響いた。……ああ、なんだか……気持ちがいい。肌に触れるシーツの感触がやけに生々しい……、

 と思ったところで本気で覚醒した。

 大樹が、ベッドに肘をついて、頬杖で、あたしのことを、にこにこと見守っていた。

 急速に、あたしは、恥ずかしくなる。「……おはよ」

「……美紗。おはよう」

「……何回言うのそれ」

「照れてる美紗が、可愛いから……」言って大樹は、あたしの髪に、手を伸ばす。「昨日はさ。美紗、……大胆だったよね。この、ゆるーくパーマのかかった美髪がきみが動くたびに揺れてさ……。たまんなかった」

 かーっ、と顔が赤くなるのを感じ、あたしは布団にもぐりこんだ。「――だ、だって……」

「だって?」

 絶対分かっていて大樹は言っている。にこにこと、その笑顔に、余裕が見えるから……。

「……だ。大樹が、……煽るんだもん」

 あの大樹の顔を忘れられない。
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