おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 麗奈からはお茶に誘われたが断った。二日目だしメンタル的にもそんなにコンディションがよくなかったからだ。……すると夜に電話すると言われ、帰宅してちょっとしたところで電話が来た。蓮二は会議で遅くなると言っていた。朝のうちに簡単なスープを作ってくれ、あっためるだけにしておいてくれるやさしい彼氏――実は、蓮二と結ばれて愛を育んだあのとき以来、キスさえしていない。……蓮二は、こんなわたしのこころを見抜いているのだろうか。千々に乱れた、こんなこころを。

 世間話もそこそこに、単刀直入に麗奈が切り出した。

『……加藤くんが、笹塚さんを好きだっていうの、単なる……勘違い、だったんだってね』

 ――どうして今更麗奈がそんなことを言うの。「……らしいけど。わたしには、関係ないし」

『関係ないことないじゃない。……望海。わたしは、加藤くんが他のひとを好きだと思い込んでいて……あんたの話聞いて……それで、浅葱さんとの恋愛が無事成就した……と思っていて、喜んでいたんだよ。……でも加藤くんの気持ちは本当はあんたに向いている、……と分かったからには、……放っておけないよ』
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