醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 世界で最も敬われるべき聖女なのに、エリシアは温和で低姿勢だから舐められやすい。

 だから、周りは彼女にはどんな非道な事をしても許してくれるし大丈夫だと誤解する。
 レジル地方でも、平民ごときが「早くしろ」「要領が悪い」とエリシアに治療を焦らせていた。

 本人に権力欲がなくても、彼女はこれから沢山利用される。
(俺も同じか⋯⋯エリシアを利用する事しか考えてない)

 大切そうにブレスレットに触れるエリシアを見ると、罪悪感を覚える。

 ブレスレットに埋め込まれた琥珀には盗聴魔法が掛けてある。
 エリシアが突然危ない行動を取らないか監視する目的で、ブレイクは彼女にブレスレットを渡していた。
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