遼くんは泣き顔がお好き。





気づいたら、カバンを持って帰り道を歩いていた。
外は真っ暗で、どうやら1日が終わったらしい。


”それはかなり性格悪くない?”


あの言葉が口から飛び出たその後から記憶がない。

どうやって1日過ごしたのか、分からない。


「久原さーん…大丈夫?
顔色土気色になってるけど」

「…あれ、宮尾くん…なんでここにいるの」

「え、嘘でしょ?俺ら委員会参加してから一緒に学校出てきたじゃん。俺の存在目に入ってなかった?」

「ごめん…。」


ヨボヨボと歩くあたしを眺めて困ったような顔をした宮尾くんは、
教室であたしが言い放ったあの言葉を聞いてたんだろう。
何があったのか聞きたそうにしているけど、どう聞いて良いか分からないって顔してる。


「あのー、ミカたちとケンカしたん…?」

「ケンカとかでは、ない、かな…」

ケンカなんかじゃない。
あたしが一方的にキレただけだ。

おぼろげに覚えている、ミカちゃんたちの顔。
目を見開いてポカンとしていた顔が、だんだんと険しくなっていった。


……終わった。

きっと明日からターゲットはあたしに変わるだろう。

高校に入学してから友達関係ではすごく努力したのになぁ。
全部無駄だったなぁ。


じわじわと目が熱くなっていく。


いや、それ以前にあたしはなんてことをしてしまったんだろう。

ユアちゃんを仲間外れにして、
ミカちゃんたちと一緒に笑ってた。


中学の頃されて嫌だったことを、自分が他の人にしてしまってた。



「うぐ、」

喉から引き攣ったような声が出て、それから頬がどんどん濡れていく。

ごめんね、ユアちゃん。

どうしよう、明日から学校に行くのが怖い。


ぐちゃぐちゃになった頭の中、涙が止まらない。



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