遼くんは泣き顔がお好き。



「やーっとお昼だぁ、お腹すいたー」

「今日は香里奈の机に集まって食べよっ」

「玲維のお弁当いつも美味しそうだねぇ、いいなぁ」

「おかず交換する?どれでも取ってって〜」


お昼休憩の時間になるなり、自然と朝喋っていたメンバーが集まっていく。
中学の時はなぜか班分けされていたせいで、強制的に食べたくもない相手とお昼ご飯を食べるハメになってたっけ。
あれ何の拷問だったんだろう。

ダメだ、気を抜くと中学の頃の嫌な記憶が蘇ってきてしまう。
もうあの頃に戻ることはないんだから大丈夫、大丈夫…。


「てかさー、あたし昨日めちゃくちゃかっこいー子見つけちゃった。1年生」

「え、マジ?何て名前の子?」

「美澄遼君って子」

「みすみりょう…何か聞いたことある気がする…
3組の子じゃないっけ確か」



そんな会話を聞き流し、卵焼きをつつきながら窓の外を眺める。
ここ数日で窓の外を眺めるのがすっかり癖になってしまった。曇り空でもいいから、雨やまないかなあ。


「玲維、聞いてる?」

「聞いてるよ!美澄くん、だっけ?どんな顔してんの?」


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