檻の外で咲く恋2
第五章 崩れる境界線
夜は、いつもより遅かった。

店の空気が、少しだけ重い。

トラブルがあったらしく、
キャストたちの表情もどこか硬い。

一通り落ち着いた頃には、
すでに日付が変わりかけていた。

芹羽「……はぁ」

小さく息を吐く。

羽美は今日は夜間保育に預けている。

迎えは、玲央が行ってくれているはずだった。

スマホを見る。

連絡は、ない。

それが逆に、
少しだけ安心材料になる。

――大丈夫。

そう思った時。

扉が開く音がした。

視線を向ける。

玲央だった。

芹羽「おかえり」

思わず言う。

その瞬間。

違和感に気づく。

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