ライオンのサーカス
「杖をなくしたあ!?」
休み時間である。
教室で、モネがカナトとシロウに打ち明けると、カナトは目を釣り上げ、シロウは下を向いて黙った。
「冗談きつい。杖なんて、魔法使いの命だぞ?。どうするんだよ!?」
「なくしたって、本気で言ってるの?。よく探した?。いつも置く場所とか、引き出しの中とか。」
「探してもなかったんだよう……」
モネは力なく呟いた。
「これで分かった。なんで今日モネが実習加わらなかったか。そういう訳だったんだね。」
「馬鹿じゃない。一生に一度のものを杖師に作って貰って置いてなくすなんて。呆れてものも言えない。」
「家へ帰って探してみようよ。きっとどこかに転がってるよ。モネの思い過ごしだよ。」
「もし家へ帰ってなかったらこう。杖をなくすなんて魔法使いとしてプライドがねーよ。おかしいにも程ってものがあんの!。ったく馬鹿だ。お前は。見損なった。」
モネは、ジェスチャーを交えて脅すカナトと、深刻そうな面持ちのシロウの間で、ため息をついた。