極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
「昴さん、羽衣子ですけど……まだ起きていらっしゃいますか?」

 書斎のドアの前に立った羽衣子がノックをしながら声を掛けると、すぐにドアが開いた。

「どうした?」
「あ、すみません……起こしちゃいましたか?」
「いや、眠ろうとしたが、まだ眠れなくてな……ん? 希海、起きてたのか?」
「あ、はい、目を覚ましたみたいで下に降りて来たんですけど、まだ眠いみたいなので私のお部屋で一緒に横になろうかと」
「そうか、悪いな」
「いえ。あの、それで……希海くんはこちらで見ているので、良かったら昴さんは寝室で寝てください」
「いや、俺はここで……」
「駄目です! きちんとお布団で寝ないと疲れも取れませんから」
「……分かった、それじゃあ寝室で寝るとするよ」

 羽衣子の剣幕に昴は苦笑すると、書斎を出て隣の寝室へ向かって行く。

「それじゃあ、希海のこと少しだけ頼むな」
「はい、任せてください」

 そして、それぞれの部屋の前で言葉を交わして別れようとした、その時、

 再び目を覚ました希海は昴に気づく。

「パパ、いた!」
「希海、ごめんな、昨日は仕事が終わらなくて部屋に行けなかったんだ」
「おきたときパパいなくてやだった!」
「悪い。今から少し羽衣子と一緒に寝るんだろ? パパも少し寝るから、また後でな」

 そう言って一人寝室へ入ろうとする昴に希海は、

「ういちゃんとパパといっしょにねる!」

 三人で一緒に寝たいと言い出した。

「希海くん、パパはお仕事で疲れてるから、私と一緒に寝よう? ね?」
「やだ! みんないっしょがいい!」

 羽衣子がやんわり言い聞かせようとしても希海は聞き入れずに首を横に振る。

 それを見兼ねた昴は、

「分かった、それじゃあ三人で寝よう。羽衣子、それでいいよな?」

 希海の希望を叶えるべく三人で寝ようと言い出した。

「え!?」

 それには羽衣子も驚きで、つい大きな声を上げてしまった。

「わーい! ういちゃ、はやく!」
「羽衣子、ほら、早く来い」

 寝室のドアを開けた昴に手招きされた羽衣子は断ることも出来ず、希海を抱いたまま寝室へと入る。

 そして、昴が希海を先に寝かせると自身もベッドへ横になり、

「羽衣子、どうした?」

 未だ立ち尽くす羽衣子に声を掛ける。

「えっと……その……」

 三人で並んで眠ったことは一度ありはしたが、昨夜の後でそれをするのはどこか恥ずかしいらしい羽衣子がなかなかベッドへ入れないでいると、

「希海も居るんだから何もしない。安心して早く入れ、な?」

 戸惑う羽衣子が可愛く思えたらしい昴は口角を上げて笑みをうかべると、そう言って羽衣子に早くベッドへ入るよう促した。
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