星に願う君を



そう、はじまりは席替えした、その次の時間のこと。


「ねぇねぇ、翔くん。」


え、今授業真っただ中なんですけど。先生なんか説明してるし。


「…翔くーん?聞こえてますかー?」

「…。」


いや、聞こえてるよ?さすがにね。でも、無理だよ?さすがに。俺授業しっかり受けたいし。タイミング!


「…もう。」


やっと諦めたか。…と思ったら、何かで背中を突いてきた。


「はぁ…何?」

「!返事したー!」

「はい、しました。だからそれヤメテ。っていうかそれなに?」

「はぁーい。ふふふ…なんでしょーう。っていうか、前向いたままだと声がよく聞こえなーい。」

「…。」


…は?え、後ろ向けと?俺が?授業中に?なんでそんなリスクを負わないといけないワケ?


「…翔くーん。」

「…。」


いや、抗ってやる。俺は怒られたくない。


「もーう、翔くん?」

「…はぁ、はあい。」


…くそ、折れてしまった。あーあ、怒られませんように。お願いだから。俺は真面目に受けるつもりだったんです。


「ふふっやったぁー。」


彼女の手元には、シャーペン。大方、この消しゴムの方で突いてきてたんだろう。っていうか…。


「え?ノートとってないの?」

「んー?うん。」

「とりなよ。二年だよ?置いてかれるよ?」

「えぇー。」

「えぇーって…。」


もう授業始まって十分以上経つんですけど。もう消されてる部分もあるけど。え、大丈夫か?


「あら、白鷲さん?席替えして嬉しいのかもしれませんが。今は授業中です。前を向いてください。」


先生の注意の声とともに何人かの視線が俺へ向く。


「す、みません。」


なんで俺だけ?はぁー…。
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