この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
長い足を組むと、メニューも見ずにすぐにウェイターを呼び、流暢な外国語で何かを注文する男性。

(イタリア語……だよね?すごいペラペラ)

ウェイターが去ると、男性はテーブルの上にあった心音のパンフレットを一瞥する。

「ご旅行ですか?」
「はい、今日来たばかりで。ご旅行ですか?」
「いえ、俺は仕事でイタリアに住んでいます」

(仕事……だからイタリア語がペラペラなんだ)

男性は運ばれてきたワインを飲む。グラスを持ち、傾け、テーブルに戻す。たったそれだけのその動作がとても優雅で、どこかの国の貴族のようだった。

「お一人で観光されているんですか?」
「そうです」

深く言えば、彼氏に浮気されて傷ついた心を癒す旅だが、そんなことは口が裂けても言えない。

「あなたのように可愛らしい女性が一人でイタリアを訪れるなんて、危ないですよ」

(か、可愛い……!?)

いきなりのど直球な発言に、心音の頬はカッと真っ赤になる。

困惑する心音をよそに、男性は涼しげな顔でじっと心音を見ている。

(揶揄われてる……? だって、こんなかっこいい人が、私みたいなのを可愛いと思うはずがないもの)
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