好きになった人は、みんなのアイドルで 2

98話 強がんないで

朝起きると、嘘みたいに体が楽になっていた。
隣には、まだ寝ている悠太郎くん。

ねえ、なんで、来てくれたの。
私がほんとは会いたかったの、バレてた?

少し迷って、キスをする。

「……なに、この最高の目覚め」
「やだ、起きてたの」
「なんかずっと見られてる気がしたから」
「……なんか言ってよ」

何も言わず、キスを返される。

「だいぶ熱下がったんじゃない?あっつくない」
「うん、体かなり楽になった」
「来た時ぐったりしてたから、ほんと心配した」
「動くのしんどくてごはんも食べてなかったから、来てくれて助かった」

「……なんで言わないの」

真っ直ぐ目を見られる。

「俺じゃ、頼りない?」

……この人は、ほんとに私のこと心配してくれてるんだ。
……もっと、頼ってもいいんだ。

「……ごめん、心配かけたくなかったの」

「俺が来なかったら、どうしてたの」

「……考えてなかった」

「俺の前では強がんないでよ」
優しくキスをされる。

「うん、ごめん」

「熱ある紬ちゃん、素直で可愛かったからたまには熱出してもいいよ」

「……ひど。しんどかったんだから」

「もっと素直になってってこと」
強く抱き締められる。

元気な時も頼れるように、もっと強くなりたいと思った。
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